マイケル・ブラッドショーとジーノ・ルッジェーロ
応援するスポーツチームが勝利した後の記者会見で、コーチが「プロセス」を強調するのを耳にすることがよくあるでしょう。
言葉は異なるかもしれませんが、メッセージは本質的に同じです。明確に定義された目標の計画と実行に専念すると、勝敗のような測定は自然に解決されます。
この格言は、キンドリルが企業全体で SAP への移行を開始した際に真実であることが証明されました。私たちの旅は独自のものですが、同様の近代化を計画しているどの組織にも適用できる重要な教訓を提供します。
シンプルさを目指す変革の取り組み
私たちの変革への取り組みは、キンドリルがIBMから分離独立して、世界最大のITインフラストラクチャー・サービス・プロバイダーとなった、2021年11月に始まりました。分離の一環として、1,800を超える既存のビジネスプラットフォームとアプリケーションから2年以内に撤退するために、移行サービス契約(TSA)を締結しました。財務、調達、Q2C(見積・請求管理)アプリケーションが、そのIT環境の約20%を占めていました。
CIOオフィスが策定した詳細な戦略に従い、キンドリルはSAPやサービス統合パートナー2社と協力して、375の財務、調達、Q2Cのシステム、プロセス、レポート機能を、S/4 HANAを基盤として15のSAPソリューションで構成された単一のSAPプラットフォームに統合しました。このプロジェクトは18カ月にわたり、世界中で71,000人以上のS/4ユーザーの設定をする必要がありましたが、通常業務に影響を与えることなくリアルタイムで、業務システムを全面的に更新できました。
複数のレガシーシステムとバラバラの技術を統合SAPプラットフォームに置き換えることによって、継続的でタイムリーかつ正確な情報の流れを生み出し、従業員は業務やリアルタイムの分析にそのデータを使用できるようになります。キンドリルのグローバルIT変革の主要な要素の1つとして、SAPのモダナイゼーションは、販売費および一般管理費(SG&A)を長期的に2億~3億ドル削減する上で、すでに重要な役割を果たしています。