ソリューション
コンパスグループ・スペインは、長年にわたってキンドリルと協業しており、専任のキンドリルチームが、 同社のホストインフラストラクチャーを10年以上管理してきました。 支援を重ねるごとに、キンドリルは組織のインフラストラクチャーシステムが支えてきたビジネスプロセスを深く理解するようになり、コンパスグループ・スペインにとっても、移行によって失いたくない関係性となっていました。 コンパスグループ・スペインに対する深い知識とクラウド移行、そしてAWS運用に関する専門知識を持っていたキンドリルは、今やDX推進に欠かすことができない、信頼できる最良のパートナーとなっていました。
シームレスで透明性の高いクラウドへの移行を実施
コンパスグループ・スペインは、主に 3つのシステムで事業を運営しています。 1つ目の「Oracle JD Edward」 は、6 TBにおよぶOracleデータベースを搭載した一般会計と調達、販売を処理するERPシステムです。 2つ目の人事システムは、人事管理を担っており、給与計算アプリケーションと人員リクエストを管理する特注のアプリケーションが含まれています。 3つ目は、Webベースの調達に加え、新しいプロフェッショナルサービスの提供をサポートするために構築されたメニュープランニングアプリケーションを含む、オペレーション関連のアプリケーションが融合したシステムです。
移行前のデータセンターでは、これらのアプリケーションがすべてVMware環境で実行され、キンドリルは、ホストインフラストラクチャーと、ベアメタルからデータベースに至るまでのサーバーの管理を担当していました。 ワークロードのクラウド移行には、仮想マシンをプライベートデータセンターからAWS にリフト&シフトする必要がありました。 パンデミックの影響でアプリケーション移行の計画立案と準 備には時間を要しましたが、キンドリルは2社のパートナーと連携することで、130 台の仮想マシンの移行を週末のたった2日間で完遂させました。もちろん、その際にビジネスが中断はされることはありませ んでした。
全体のプロセスはITの現場とスペイン本社に対して透明性が保たれ、後に続いたOracleデータベースのAWSマネージド・リレーショナルデータベースサービス(RDS)への移行も同様に行われました。
継続的な運用、DRおよび新規アプリケーションのエンジニアリング
現在、キンドリルはコンパスグループ・スペインのインフラストラクチャーを、OSからミドルウェア、データベースに至るまで一元的にAWS上で管理。これにより、コストと性能を最適化し、AWSリソースの価値を最大限に引き出しています。 また、キンドリルは、2 つのAWSリージョンにまたがるDRソリューションの設計と実装を行っており、コンパスグループ・スペインの開発チームと連携し、新規アプリケーション向けのインフラストラクチャー構築も行っています。
拡張性に優れたAWSインフラストラクチャーにより、従来のデータセンターにおけるキャパシティの制約が解消できます。 これにより、コンパスグループ・スペインは、ビジネスの成長と継続的なビジネス変革を実現できるようになりました。 さらに、パフォーマンスも向上しました。 新たなAWSインフラストラクチャーに移行したことで、これまで20分かかっていた1つのプロセスが、わずか3分で実行できるようになりました。 DRについては、99.99%の可用性の確保に向けて設定するとともに、Oracle JD Edwardデータ ベースのインスタンスが20分で復元できます。 今回の成功の要因は、今日のビジネスを支えるクラウドインフラストラクチャーへの変革をサポートするキンドリルと、コンパスグループ・スペインとの関係性が継続していたことにあると言っても過言ではありません。