キンドリルジャパン株式会社(以下 キンドリル)と特定非営利活動法人みんなのコード(以下 みんなのコード)は、テクノロジー分野のジェンダーギャップ解消を目指し、キンドリルの助成により、みんなのコードが日本女子大学附属中学校の技術・家庭科技術分野(以下 技術科)のカリキュラム(以下 本カリキュラム)を開発・実施することを発表しました。本カリキュラムは、2024年7月中旬から開発を行い、2025年3月末まで実施されます。
経済協力開発機構(OECD)が2021年9月に発表したデータ(*1)によると、理系分野に占める女性の割合は、日本はOECD加盟国36カ国の中で最下位であり、高等教育の入口からジェンダーギャップが発生していることが分かります。多くの高校では高校1年生で文理選択を行うため、その前に理系分野に興味を持つ機会を提供する必要があると考えられます。また、PISA2022年の結果を踏まえた文部科学省の取り組みにも「中学校の技術分野においてプログラミングに関する内容を充実」が組み込まれています。(*2)
本カリキュラムの概要は以下の通りです。
みんなのコードによる技術科のカリキュラムを開発
みんなのコードと日本女子大学附属中学校は、2023年に教科横断的な情報活用能力の育成に関する連携協定を締結し、テクノロジー分野におけるジェンダーギャップの解消を見据え、生徒の個性を活かせるカリキュラム作成・実施に尽力しています。2024年度の技科については、AIの利活用も含め、より日常の生活に即した体験を通して、情報活用能力を高めるカリキュラム開発を行います。
みんなのコードによる授業支援
みんなのコード千石(元中学校技術科の教員)が、日本女子大学附属中学校に出向き、技術科の授業を支援します。日本女子大学附属中学校の先生方と一緒に、生徒の反応を見ながら、技術分野のカリキュラム開発を行います。- 体験に基づいたテクノロジー教育およびコンピュータに関する学習カリキュラムの設計
- 生成AIを活用した指導案の作成
- AIのしくみなどを理解するための授業
- 生成AIを活用した、情報デザインの視点を取り入れた作品作り
キンドリル社員がボランティアとして授業に参加する形で支援
プログラミングに関して深い知識を有するキンドリルの社員が、2024年度3学期から中学1年生の授業にボランティアで参加し、IT分野への関心を高めるための支援を行います。具体的には、教育現場のプログラミング教育で用いられているScratchやAkaDakoを活用する予定で、親しみやすく理解しやすい授業を目指します。
キンドリルは「社会成長の生命線」を掲げるミッションクリティカルなITインフラストラクチャーサービスプロバイダーであり、お客様と地域社会の発展を推進することに重点を置く、人を中心とした企業です。キンドリルは、「未来に向けた教育機会の提供」、「インクルーシブな社会の創造」、「気候変動への対策」の3つの軸に社会貢献活動を行っています。キンドリルはみんなのコードと連携し、本カリキュラムを通じてテクノロジー分野でのジェンダーギャップ解消に取り組みます。キンドリルの社会貢献に関する詳細については、https://www.kyndryl.com/jp/ja/about-us/corporate-responsibility/socialをご覧ください。
みんなのコードは、2015年7月に設立された「誰もが創造的にテクノロジーを楽しむ国にする」をビジョンに掲げ、学校教育支援事業とテクノロジー×子どもの居場所事業の両面から取り組む特定非営利活動法人です。
以上
*1 http://www.compareyourcountry.org/gender-equality/en/0//default/
*2 ⽂部科学省・国⽴教育政策研究所PISA2022のポイント:https://www.nier.go.jp/kokusai/pisa/pdf/2022/01_point_2.pdf
キンドリル(Kyndryl Holdings, Inc.)について
キンドリル(NYSE: KD)は、60カ国以上で数千にのぼる企業のお客様にサービスを提供する世界最大級のITインフラストラクチャーサービスプロバイダーであり、世界中の企業が日々の業務で利用する複雑かつミッションクリティカルな情報システムを設計、構築、管理、モダナイズしています。詳細については、www.kyndryl.com またはwww.kyndryl.com/jp/ja をご覧ください。
特定非営利活動法人みんなのコードについて
みんなのコードは、「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」をミッションに、全国でテクノロジー教育の普及活動を推進する非営利法人です。公教育におけるテクノロジー教育拡充に向けた政策提言や学術機関と連携した実証研究、プログラミング教材の開発・提供、プログラミング教育を担う先生方向けの各種研修の企画・開催、子どもたちが自由にテクノロジーに触れられる“第三の居場所”づくりなど、幅広い取り組みを行っています。なお、みんなのコードは、さまざまな格差を埋める取り組みを行っていますが、特にテクノロジー分野においては大きなジェンダーギャップが認められるため、重点的な取り組み事項としています。
テクノロジー分野におけるジェンダーギャップの解消に関する取り組みについて